節分も終わり、あっという間に2月も半ばに近付いて、春の足音がそろそろ…と思えば極寒や大雪に見舞われたりして、まだまだ春は遠いみたいですが、皆さまお変わりございませんか。
不肖Chiquewaは、長年楽器屋さんで「可愛いなぁ💗」と眺めるだけだった ”ウクレレ” にチャレンジしてみることにしました。
ことの発端は、母親が去年末に突然「ウクレレをやってみたい!」と言い出して、弾いたこともないのに教えることになったからなんですが。
ウクレレ |
ギターと似て非なるこの楽器、ギタリストでも実態がよく分からず「誰でも簡単にすぐに弾ける」とか「世界一簡単な楽器」なんて言葉だけは耳にしていたので正直少し舐めてましたが、弾いてみると奥が深いのなんのて。
ギターよりも制限(弦の本数)がキツいのに、それでも頑張ればどんな曲だって弾けちゃう、バッハ風に言うと「とても小さなオーケストラ」・・・それがウクレレです。
ではまず「ギター歴35年のウクレレ超初心者」が(主にギタリスト向けに)ご紹介する”ウクレレ”。
● ウクレレとは?
日本で馴染み深いのは「あぁ~やんなっちゃった~♫」で有名なウクレレ漫談の 牧信二さん でしょうか。他にはドリフターズの 高木ブーさん とか・・お笑いの方が多いですが、専門プレイヤーなら古くは ハーブ・オオタさん 最近だと ジェイク・シマブクロさん なんかが有名ですかね。加山雄三さん や つじあやのさん みたいに歌いながら演奏する方も多いです。
ハワイ生まれの小さなギターみたいなこの楽器、ルーツはポルトガルの ”ブラギーニャ” という民族楽器で、移民によってハワイへ渡って現在の ”ウクレレ” になったそうだ。ちなみに、ブラジルに渡ったものがサンバとかで使う ”カヴァキーニョ” らしい。
ウクレレ(Uku-lele)とはハワイ語で「飛び跳ねる(lele)ノミ(uku)」という意味で、語源は「人気奏者のあだ名」だとか「小さな指板上をちょこまかと指が動き回るから」だとか所説あるそうな。。
ブラギーニャ |
ウクレレと一言で言っても幾つかバリエーションがあって、代表的なのは小型の物から順に ”ソプラノ”、”コンサート”、”テナー”、”バリトン” の4種類があり、大きくなるにつれて音が低くなります。
楽器屋さんでよく売ってるのは”ソプラノ・ウクレレ”と”コンサート・ウクレレ”でしょうか。歌のバッキング用途や、手の小さな方ならソプラノ・ウクレレ、独奏用途や、手の大きな方ならコンサート・ウクレレって感じでしょうか。音はもちろん、ネックのスケール(長さ)も違います。”テナーウクレレ” になるとソロ曲などは弾きやすい反面、ウクレレらしい音からは離れちゃうみたいです。
左からソプラノ、コンサート、テナー |
ボディ材は、ハワイではポピュラーな樹木の ”コア(ハワイアンコア)” が主流で、他には ”マホガニー” 、 ”マンゴー” 、 ”スプルース(松)” 、 ”アカシア(合歓)” 、 ”メイプル(楓)” などもよく使われてるようです。廉価モデルには樹脂製のもありますが、これは多分子供の玩具みたいなもんじゃないかなー…。他にも、環境的影響を受けにくい ”カーボン” もあるらしいのですが、ロードバイク好きとしては気になる存在ですね。
もちろん材によってそれぞれ音の特徴があり、弾いてみた感じ個人的にはウクレレらしい音ならやはり ”コア” だと思いました。それと、高級だからといって音の良い材とは限らないのはギターと同じみたいです。杢目の綺麗な材は、それだけで高級品ですから。。
コアの木 Forest & Kim Starr, CC 表示 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=6129520による |
● 構造
・ギターと違い弦は4本。材質は4本とも同じで、弾き易くてお手頃価格の ”ナイロン” 、少し高価だけど痛みにくく音に艶のある ”フロロカーボン” 、の2種類がポピュラーらしい。こだわり屋さん向けに高価だけどノスタルジックな音色が魅力の ”ナイルガット” なんかがあります。
・弦の張り方はクラシックギターと同じで、弦をブリッジに直接結んで固定するものと、弦の端に玉結び作って、それをブリッジに引っかけて固定するものの2種類が主流みたいです。後者の方が初心者にも張り替え易いでしょうかね。ちなみにボールエンド付きの弦は無さそうです。
弦をブリッジに直接結ぶタイプ |
弦の端を玉結びして、引っ掛けて留めるタイプ |
・チューニングは4弦(正面向かって左)から<G - C - E - A>が基本。ギターだと「5フレット(5カポ)の1~4弦」と同じですが、4弦は1オクターブ高くチューニングします。弦も4弦は細いです。これは「ダウン・ストロークでもアップ・ストロークでも高音がよく鳴るようにするため」らしいのですが、そうする理由は「低音は波の音に搔き消されやすいから」だとか。ハワイっぽい。
独奏などでは4弦を1オクターブ上げない ”ローG・チューニング” もよく用いられ、この際にはローG専用弦を使います(クラシックギターの3弦でも代用できるらしい)。
かつては全弦1音高い<A - D - F# - B>(アメリカン・チューニング)が標準だったらしいのですが、テンションが強過ぎて弾きにくいから下げたんでしょうかね。。変則チューニング(オープン・チューニング)もあるらしいですが、詳細は分かりませんでした。
・ピックは使わない人も多いみたいですが、専用品があり、大きな音や指とはまた違うニュアンス・音色を出せます。
種類(材質)は柔らかな音色の ”レザー” 、 ”本革” 、優しい音色の ”ソフト・フェルト” 、芯のある音の ”ハード・フェルト” などがあります。ハードフェルトは硬めのピックにフェルトを張り付けたものだそうです。
ちなみにギター用ピックも使えますが、実際に弾いてみると硬すぎて弦が柔らかいウクレレにはあまり向いてなさそうです。
レザー(合成皮革)製 |
フェルト製 |
・立奏ではストラップを使用しないことが多いのも、ギターと違うところでしょうか(流しのおじさんはギターでもストラップを使いませんが…)。実際に弾いてみると、コードストローク程度ならストラップがなくてもまぁまぁ弾けます。
ただ、コンサート・ウクレレ以上ではボディが少し大きいのと、独奏で複雑な演奏をすることもあるので、ボディのお尻にストラップ・ピンが付いている物も多いようです。ヘッド側はアコースティックギターみたいに紐などで括って取り付けます。(ネックの付け根にピンが付いてあるものもあります)
ストラップはギター用でも使えますが、細くて短いウクレレ専用品を用意した方がいいかもです。お洒落で可愛いし。あと、高級機やソプラノ・ウクレレなどストラップピンが無いモデルには、クラシックギター同様首からぶら下げてサウンドホールにフックを引っ掛けるタイプもあります。
ボディ側はストラップピン、 ヘッド側は専用ベルトで固定するタイプ |
【参考・出典】Wikipediaなど
とりあえずウクレレについてギタリスト視点からご紹介してみましたが、演奏方法は基本的にはギターと大差ありませんので、コードも簡単ですし、ギターが弾ければコードストロークくらいはすぐに弾けると思います。
ギターが弾けないと少し覚えないといけないこともありますが、ギター経験なしの70代の母親が約半月で『きらきら星』や『エーデルワイス』の独奏が(下手なりに)出来るようになったほどです。ギターコードを幾つか知ってる程度だった奥さま・ぱんだっちは約2日で『500Miles』を独奏で弾けるようになってました。
つづく…かも
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